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肥満細胞腫

肥満細胞腫

肥満細胞とは粘膜や結合組織に存在する炎症や免疫反応などの生体防御に重要な役割を担っています。肥満細胞腫という名前ですが、肥満とは関係ありません。

肥満細胞腫の細胞質にはヘパリンやヒスタミンを含んだ顆粒が存在します。

肥満細胞腫を強く触ったり刺激を与えたりするとヘパリンやヒスタミンが細胞から飛び出し、腫瘍の周りが腫れたり、赤くなったりします。

長期にわたって潜伏し、あるとき突然急速な発育を始める事もあり経過は一定ではありません。

診断は、針を刺して細胞を検査する針生検で行います。

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細胞質に顆粒のある細胞が観察されます。

この腫瘍は局所浸潤が強く、リンパ節、脾臓や肝臓に転移する場合もあるため、診断がついた時点で早期の切除手術をおすすめします。

場合によって、切除後抗がん剤治療を併用する場合もあります。

肥満細胞腫は見た目では判断できません。

以下はすべて肥満細胞腫の写真です。

赤く腫れているものもあれば、普通のしこりに見えるものもあります。

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腫瘍を切除する時は、局所の浸潤が強いため余分にマージンを確保し、切除します。

切除後は、目に見えない細胞レベルで本当に取りきれているか、病理検査を行います。

不完全切除になる場合もあり、再発に注意が必要です。