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CASES

糖尿病

糖尿病

【症状】

典型的な症状として、①多飲多尿、②多食、③体重減少 があります。病態が進行すると糖尿病性ケトアシドーシスと呼ばれる状態になり、④元気食欲消失、⑤嘔吐、⑥虚脱 などの症状が現れ、命に関わることもあります。また、犬では白内障、猫では蹠行性歩行(踵を着いて歩く)などの症状がみられる場合もあります。

【診断】

臨床症状に加え、血液検査・尿検査で高血糖および尿糖を確認します。またケトアシドーシスでは尿中にケトン体が検出されます。また糖尿病の診断と同時に、クッシング症候群などの基礎疾患・併発疾患の有無を検査することが重要です。

【治療】

①基礎疾患・併発疾患の管理

基礎疾患や併発疾患がある場合にはその治療を行います。

②インスリン療法

インスリン製剤の注射によりインスリンを補充します。毎日投与する必要があるため、注射は飼い主さんが行います。犬、猫それぞれに適したインスリン製剤を選択し、低血糖とならないよう血糖値を測定しながら投与量を設定します。

③食事療法

糖尿病に適した処方食に変更します。特に猫では食事管理が重要で、嗜好性や病態に合わせて食事を選択します。

④経口血糖降下剤

内服薬による治療です。犬や猫では十分な効果が期待しにくく、場合により悪化することもあるため糖尿病治療として選択することは少数です。